土木業界へ進むキッカケ
未来を見据えて建築士から土木の道へ
もともと私は建築士になりたかったんですよ。 でも当時は景気が悪くなりだしたときぐらいで、母親に「これからは絶対潰れない公共工事がいいから、土木の道に行ったほうがいい」とアドバイスを受けたことがきっかけで土木業界へ進むことに決めました。
今は土木の専門学校というのがあるかわかりませんが、昔はありましてね。大学では土木学科とかあると思うんですけど、当時は専門学校がありました。
土木の基礎を学ぶために専門学校に2年通い、それから地元の会社入って、そこで12年ぐらいですかね。従業員として土木工事に励み、いろいろと土木について勉強させてもらいました。
夢への挑戦と挫折
夢敗れるも、土木工事で再出発。そして急成長
仕事は順調でしたが、もともとラーメンが好きで、思い切って12年勤めた土木の会社を辞めて、ラーメン屋を開業しました。でもやっぱり上手くいかなくて半年ぐらいで店を閉めることになってしまい、それで何百万って借金を抱えることになっちゃって。
親とか身内に借りたお金があったし、いろいろ金融機関をまわって、一社50万ずつで300万借りました。だから、それを返すにはどうしたらいいかなっていうのがあって…今思い出しても大変でした。普通に働いてたらちょっと難しい金額で、返済の方法をいろいろ考えていました。
そんな時に辞めていた土木の仕事の依頼をもらい、そのおかげで返済の見込みがつきました。
その仕事は、ブロックみたいなものを並べる仕事だったんですが、それがちょっと難しい仕事で、ありがたいことに一気に借金を返せるくらいの利益が出ました。もちろん全部借金を返して 。そんな仕事はなかなか無いと思います。
そのまま土木の仕事を継続することになり、最初は宮田建設として個人事業主でやってました。そこからエムエムガーデンズ、エスブロックと今の社名になりました。最初のころエスビックというブロックを使った工事が多く、それが社名の由来となっています。それと自分の名前の真吾のS、ブロック工事はスピードが大事なのでスピードのSと複合的な要素が合わさってできた社名です。
そうして仕事に励んでいくと、すぐに軍資金ができましたね。その時にやっぱりまとまったお金を手にしたことがなかったので、金銭感覚が変わりました。今は現金を触る機会は減ってきましたが、当時は給与も支払いも全部現金だったので家に2000万、3000万の運転資金を置いていました。実際そういうのを見て触ると、ちょっとお金の欲も出てきますよね。会社の成績が良くなると周りの目も今までと変わってきて、いろんな人から「すごい」と言ってもらえて、もっともっと事業を大きくしたいと思いました。
今思えば、社員のためっていうより、事業拡大がメインでした。
軌道に乗るまでの苦難
支店崩壊の危機と社長としての在り方
失敗といえば、一度、水戸支店が崩壊の危機になりました。原因は私の人選ミス。当時は人材が少なかったので、自分の中でちょっと不安を抱きながらも、そのときの従業員に支店長をお願いしてやってもらっていましたが、うまくいかなかったですね。
それでまた別の従業員にお願いをして入ってもらったりしたんですが、みんなダメになっちゃって。一回雰囲気がダメになってしまうともう手遅れでしたね。
そこから学んだのは「絶対できる」と思って実行すれば、なんとか成功にたどり着けるのに、自分が不安を感じていたりダメかもしれないと思いながらやると、絶対に失敗すると学びました。自分の準備不足です。
そこから水戸支店を立て直すのに凄い大変でした。また別の従業員に応援を要請して、立て直すのに2年くらいかかりました。その間は赤字でしたが、閉鎖だけは絶対にしたくなかった。意地でも営業を続けていました。応援もあり、なんとか立て直すことができてホントに良かったです。
それからみんな同じだと思いますが、人を使うっていうことに苦労しましたね。やっぱり友達じゃないから。横のつながりだと、仕事の愚痴だったり、プライベートのことだったり楽しいわけだけど、経営者だったり管理者だったりするとそうはいかないですよね。特に工事の仕事だと現場の職人さんに指示しないといけない。そしたら「現場にも来ないで裏で何してんだ」って思われたり。以前は現場に行っていたので問題はなかったですが、社長業を優先するため行かなくなるとしんどいことが結構増えましたね。どうしても現場と管理職では意見に差が生まれる、だからその差を埋めるために人の目はかなり意識しています。
例えば、打ち合わせでお昼休みがとれなかったら、ごはんは食べないようにしたり、食べても絶対に見えないところで食べるようにしています。要は、もしそれが従業員に見られていたら、「社長はいつまで休んでるんだろう」って思われる。そういうことは管理者にも伝えています。どんな理由があったとしても現場の職人さんは管理職の細かな業務を知らないので、誤解が起きやすいです。
やっぱり現場の人からの声って聞こえてきます。自分がビビりなだけかもしれないけど、人の目がすごく気になります。「どういう風に見られているんだろう?」って。だから事務所にいるときも、いつ誰が入ってきてもいいように常にちゃんとしている。でもそれが私の良い緊張感となっていると思っています。
これからの展望
水道工事事業を展開し、会社の基盤をより強固に。目指すは年商10億。
これからは支店を増やすより、水道工事の事業を展開させて各支店できるようにしていきます。軌道に乗れば業績も大きく上がります。まずは水道工事事業をしっかりとやっていく。今はまだホントに小規模ですが、売上10億円くらい私は行くと思っています。現在の本業よりも需要は高く、本業からの相乗効果も見込めます。
そのためにもっと人を集める必要があります。まだみんなやってなかった頃からSNSには力を入れていて、今はもうやるのが当たり前になっていますが、以前は他の会社はあまりやっていませんでした。
ブロック工事・外構工事・水道工事の仕事の需要はあります。その仕事をしっかり管理して、丁寧な工事をして。そういった人材を集めることが、今はとても重要だと思っています。
また今は海外からの実習生も受け入れています。今だけ見てたらダメ。5年後、10年後を考えたとき、人材採用の間口を広げることも大切だと思っています。常に先を見て動いています。
働きやすい環境の整備
仕事が楽しくて、給料が上がれば人生は変わる
社員に伝えたいことは「仕事が楽しくなければ、人生楽しくない」ということです。仕事が楽しかったら家庭も楽しい。だって仕事の時間って一日で一番長い。朝から晩まで仕事して帰ったら、家族の時間って数時間しかない 。だからこそ仕事の時間が一番大事だと思います。
例えば、仕事で嫌な思いしたり、仕事に行きたくないと思っていたら、やっぱり家族との時間も楽しめないですよね。エスブロックなら仕事を楽しめる環境は整えてあります。あとはついてきてくれれば、人生を楽しくさせる自信はあります!
それから人生を良くするためには、仕事を楽しむ+α。やっぱり給与が上がらないと。そのために今はどんどん採用をして、事業を拡大しています。そしてそこで得た利益を社員に還元できるような体制、有給休暇や社会保険などの福利厚生も整えています。
他にも社員のモチベーションアップ、働きやすい環境にもいろいろ挑戦していってます。
社員には自分で考えて積極的に行動してもらいたい。そのほうがやりがいも出てくるし、絶対楽しい。ゴルフのコンペやBBQ、飲み会など、定期的にみんなで楽しめるようなイベントもしていますが、そのような企画は全て社員が自主的に開催しています。社長の私が入らなくても、各支店主導でなんでもやらせると雰囲気もよくなる。昔はできてなかったけど、信頼して権限をもたせることで支店の雰囲気も良くなりました。
ざっと話してきましたが、エスブロックはこんな会社です。千葉県、茨城県、沖縄県の各支店のみんなが仕事を楽しんでいけるように、これからも頑張っていきます!